いいとも会

夕刊三重掲載 神経難病に特化した在宅医療

 

難病になぜリハビリ?

神経難病のリハビリテーションは古くて新しいテーマです。根本的な治療法が乏しい難病患者にとって、リハビリテーションの意義は大きいのですが、「悪くなる病気なのになぜリハビリが必要なの?」というような否定的な言い方がされることがあり、医療介護専門職として返事に窮することがあると聞きます。リハビリテーションの目的は第1に廃用(長期間にわたる安静状態による身体能力や精神状態の大幅低下)を防いで疾患の進行以上に機能が低下するのを防ぐことですが、それだけではなく、病気をよく理解して生活を全般にわたって工夫することにより、生活の質を向上させることが重要であると考えられています。

早期の運動療法が大切

私たち医療法人いいとも会 宇野胃腸内科・脳神経内科では神経難病に特化した在宅医療を行っております。同法人の運営する訪問看護ステーションかふうには6名のリハビリセラピスト(理学療法士3名・作業療法士3名)が在籍しており、その中にはパーキンソン病療養指導士というパーキンソン病を専門にしているセラピストも在籍しています。

パーキンソン病の治療において、『薬物療法』と『運動療法』は治療の両輪と言われており、早期より運動療法を行う重要性が昨今では言及されています。医療法人いいとも会の神経難病に対するリハビリテーションは、様々な神経難病に対してそれぞれの症状に基づいた訓練を進めています。疾患と共に生きる患者さんの日常生活動作や生活の質の低下予防、改善を目標とし、セラピストとしてどう関わっていくかを日々検討しながら行っています。残された機能を日常生活場面で有効に利用するために通常訓練に加え、環境の見直しや補助具・自助具の提案、ご家族の方を対象とした効率のよい介助指導等を行っています。機能の改善および向上が困難な患者さんにも、いかにして現状を維持していくかという目的を持って訓練を進めています。

講演・相談・啓発も実施

訓練以外のかかわりとして神経難病の患者さまやご家族、地域の保健師・介護スタッフを対象に講演や地域の相談も行っており、神経難病の啓発運動も行っております。

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